個別指導が行われる当日のスケジュール

個別指導が行われる日の流れは次の通りです。

 

A. 指導根拠提示
医療事務指導官より、個別指導の冒頭に個別指導が行われる根拠についての説明が行われます。

 

B. 出席者紹介
指導根拠についての説明の後は、出席者が紹介されます。医療事務指導官が行政側からの出席者と医師会の立会人を紹介し、保健医療機関の保険医は自己紹介と同行者の紹介をします。

 

C. 事務的確認
出席者が紹介された後は、事務官によって次の事務的な確認がされます。次のような質問をされてもすぐに答えられるように事前にまとめておくことが重要です。なお、都道府県によっては事務的事項について調書を提出するよう命じられる場合があります。

 

@ 保健医療機関・名称
A 保健医療機関・所在地
B 保健医療機関・開設者名(開設者の出身校および卒業年度を尋ねられる場合もあります)
C 保健医療機関・管理者名(管理者の出身校および卒業年度を尋ねられる場合もあります)
D 保健医療機関・指定番号および指定年月日
E 届出をしている診療科目
F 有床診療所の場合は病床数
G 診療時間および休診日
H 従事者数(常勤と非常勤は別に計算。医師・看護師・准看護師・助手・介護職員・薬剤師・検査技師・事務員・用務員など)
I 医保(社保)・国保別の1日あたりの平均患者数
J 医保(社保)・国保別の1月の平均請求件数
K 電子カルテを使用しているか否かと使用している場合は機器名
L レセプトの作成者名
M レセコンを使用しているか否かと使用している場合は機器名
N レセプト提出時に保険医が点検しているか否か

 

※これらの届出事項の中で特に変更が行われることの多い診療時間や休診日、従事者や診療科目、病床数などについてきちんと変更手続きがなされているかどうかが確認されます。また、医療法管轄の保健所のみに届出をしていたり、地方厚生局だけに届出をしていて双方にしっかり届出がされていないケースも問題となります。

 

D. カルテ等の資料とレセプトを照らし合わせながらの指導
事務的確認が終了した後は、指導医療官によってレセプトを基に患者に対して請求内容が正しく行われているか、通知や点数告示での点数表上の算定要件が合っているかどうか、カルテ記載内容がきちんと記載されているかについて確認が行われます。また、患者の病状や治療内容について逐次質問および指摘がされます。保険医はカルテを利用してその質問や疑義に的確に答える必要があります。なお、点検が行われる内容は次の通りです。

 

@ レセプトおよびカルテの様式の確認
A 傷病名についての記載と転帰の確認
B カルテの既往症・原因・症状・経過・処方・手術・処置の覧にきちんと記載が行われているかの確認
C 患者の病状と治療内容に関する疑義など、治療内容に関する確認
D 保険請求に関する確認(きちんと算定要件を満たしているか、カルテに求められている内容をきちんと記載されているか否か、保険外負担や初診料の算定など)
E カルテのコピーの提出(任意なので、提出する際には慎重に行う)

 

E. 指導後の講評のまとめ
レセプトとカルテの照らし合わせによる確認が行われた後、一旦休憩になります。保険医側はその間、別室で待機し、行政側は指導に関する講評のまとめをします。まとめは30分ほど検討され(長い時には1時間に及ぶこともある)、口頭にて、カルテ様式、カルテ記載、診療内容、保険料請求、自主返還金について講評が行われます。この講評については後日文書にて保険医のもとへ郵送されます。なお、都道府県によっては後日保険医が文書を取りに行くケースもあります。

 

口頭による講評が終わると、指導を受けた証となる押印をし、都道府県によっては指導に対する感想及び今後の保険診療に関する考え方について記載が求められる場合があります。