個別指導が行われる保健医療機関の選定と実施について

個別指導が行われる保健医療機関は次の選定基準に基づいて選定されます。
選定する機関は地方厚生局(指導監査課もしくは各都道府県事務所)などに置かれた選定委員会です。

選定基準

1. 診療内容もしくは診療報酬の請求についての情報が保険者や被保険者、支払基金等の審査支払い機関などから提供されており、個別指導が必要だと判断された保健医療機関
(注)保健医療機関の患者による情報提供は医療費通知をきっかけに行われるケースが多くなっています。また、明細書発行に関連したクレームも多発しており、中には元従業員から告発されて発覚するケースも相次いでいます。

 

2. 個別指導を行った結果、再指導の必要がある保健医療機関。もしくは、経過観察時に改善されていないと判断された保健医療機関

 

3. 監査を行った結果、注意もしくは戒告された保健医療機関

 

4. 医療法に基づいて立入検査が行われた結果、何らかの問題が発覚した保健医療機関

 

5. 集団的個別指導が行われた結果、レセプトのほとんどが適正ではなかった保健医療機関
(注)ほとんどというのは4分の3以上のレセプトのことを指します。適正ではないというのは、診察が著しく過剰である疑いがあるもののことを指しています。

 

6. 集団的個別指導を理由もなく拒否した保健医療機関

 

7. 警察や検察による情報提供によって個別指導を行う必要性が認められた保健医療機関

 

8. 他の保健医療機関に対する個別指導もしくは監査に伴い、個別指導を行う必要性が認められた保健医療機関

 

9. 会計検査院による実地検査が行われた結果、個別指導を行う必要性が認められた保健医療機関

 

10. 1件の点数が非常に高い保険医療機関

 

11. 新規に指定された保健医療機関

選定基準の適用について

A. 選定基準1から4、7から10についての個別指導は、保健医療機関の4%に行われます。また、1から4、7から9はその他の選定基準よりも優先的に個別指導が行われます。

 

B. 選定基準の10に関する1件の点数が非常に高い保健医療機関というのは、集団的個別指導を受けた翌年においても点数が高い保健医療機関のことを指します。
  ただし、次の条件のいずれかに該当する場合は選定対象外となります。

 

a) 集団的個別指導が実施された保健医療機関で、翌年の1件当たりの点数や請求件数が明確に改善されたと判断されたもの
b) 集団的個別指導が行われた結果、適切もしくは妥当だと判断されたもの

 

C. 選定基準の10に関する1件の点数が非常に高い保険医療機関の中で、過去にも同じ内容で個人指導を受けたものについては次のいずれかの場合、都道府県の支払基金もしくは国保連合会の意見を受けた上で対象から外されることができるとされています。

 

a) 個別指導が行われた後の措置が妥当であり、なおかつ現段階でも妥当な状態が続いていると判断されたもの
b) 個別指導が行われた後の措置が経過観察であり、なおかつその後の改善が行われていると判断されたもの

 

D. 選定基準の11に関する新規に指定された保健医療機関に関しては、指定後、半年を過ぎたものについて1から10とは別で行われます。

選定委員会の構成について

選定委員会の委員は次のメンバーで構成されています。
・指導監査課や各都道府県事務所の地方厚生局
・都道府県の国保・高齢者医療の主管課長
・指導医療官
・技術吏員
・事務官
・吏員
・非常勤の医師
・歯科医師
・薬剤師
・看護師

個別指導についての通知

個別指導の実施についての通知は、指導が行われる日の3週間前に行われるとされています(平成22年2月16日保医発・0216第1号による)。
ただし、DPC算定医療機関の場合は4週間前に通知が行われます。
指定された個別指導日では都合が悪い時には日時変更を依頼することが可能ですが、親族の冠婚葬祭もしくは開設者および管理者が入院したなどのやむを得ない事情がある場合を除いて、ほとんどの場合は認められないと考えておいた方が良いでしょう。